50代女性 Hさん
・主訴 頭痛(側頭部痛)
若いころから少しあったが、去年(H26年)に交通事故にあい頭痛悪化。
それに加え肩頸部に痛み、凝り、腰部痛出現。整形外科、接骨院で治療を行ったが、
頸肩部痛、腰部痛は多少楽になるも、頭痛はなかなか治まらず当院を受診。
・中医学的な問診によるHさんの身体の状態
元々若い頃から側頭部に頭痛があり、色々な事に対して敏感であることから
ストレス(肝)が溜まりやすい傾向(気血の滞りを作りやすい)であった。
そして、交通事故によって肩頸部を流れる経絡を損傷したとともに、精神(心神)も傷つけられた。
交通事故をきっかけとし、気血の滞りが生まれ、肩頸痛、腰部痛が出現し、
側頭部に頭痛が頻繁に出現するようになった。
また、多少加齢による弱りもあったので気を上らせ、滞らせる要因の一つになったかもしれない。
・治療
基本的には精神(心神)とストレス(肝)に対しての治療を行った。
問診では加齢による弱りもあったが、ツボの反応はそこまで出ておらず、初診時は弱りに対する治療は行ってない。
(心兪/肝兪/百会/後渓/臨泣/太衝)に対して、ツボの状態により3~4穴使用。(片側のみ)
・治療効果
来院時側頭部にあった頭痛消失。
仰向けになった時に腰部の痛みを自覚していたが、治療後には痛み消失。
・まとめ
交通事故によって精神(心神)が傷つけられ、痛みが出現しやすい状態になっていた。
配穴としては、主に心と肝をベースにストレスや精神(心神)にアプローチするとともに、
気血の流れをスムーズにさせたことにより、改善が得られたと思う。
また、仕事などで疲れている時に、腰痛や肩こりが強くなることから、
加齢による弱りも考慮し治療していきたいと思う。