鍼治療のツボと効果をご紹介

今回は、実際に当院で行っている施術の写真と合わせて針治療の効果を紹介します。
自身で鍼はできなくても、自分の指でツボを指圧をするだけでも効果がある場合がありますので解説いたします。
※使用しているのは、一般的な鍼灸治療用の鍼です。

よく聞く鍼灸治療とは?

鍼治療とは

鍼灸治療の効果はWHOでも認められていて、WHO(世界保健機構)は鍼灸の適応疾患を発表しています。
この中には肩こりも含まれており、鍼灸での肩こり解消の効果が世界に認められていると言えるでしょう。

また肩こり以外にも、肩こりを引き起こす原因にもなる眼精疲労、不眠、自律神経失調症なども鍼灸の適応疾患となっています。

そもそも鍼治療の「鍼」とは?

鍼治療とは

一般的には難しく聞こえる「鍼(はり)」ですが、意味としては「針」と同じです。
もちろん、この鍼は刺しても痛みが感じないほど細く作られており、太さも髪の毛程度の鍼なので裁縫等で使われるまち針よりも非常に細いです。

これは東洋医学が長い期間かけて追及してきた経穴(ツボ)を刺激するための治療法です。
鍼でツボを刺激することで体に働きかけ、代謝や血行を促進して、症状(痛みや体調不良)を和らげ、筋肉の緊張自体もほぐすことができます。

「鍼を刺す」というと激しい痛みを想像するかもしれませんが、鍼灸用の鍼は痛みが少ないように作られているため、「刺されていることに自分で気付くか、気付かないか」程度の感覚です。
そのため、見た目ほど痛々しくはなく、体感で感じられる強い痛みはありません。
※鍼は一回限りの使い捨てで、衛生面も安心です。

鍼灸の効果とは?鍼治療のツボをご紹介

人にはもともと「自然治癒力」と呼ばれる再生力があります。
自然治癒力とは、体に異変があると体調を正常に保とうとする機能です。
鍼治療は、自然治癒力を高める作用を持っています。

鍼灸は気血の流れやリンパの流れを整え、内臓の働きや免疫、自律神経を良くすることに効果的です。
そのため、血液やリンパ、免疫力の促進・改善が重要な症状に対して、高い効果が見込めます。


当院では、患者さんの身体の状態に合わせてさまざまなツボを使い分け、それぞれの方に合った施術を行い症状を改善しています。

ここからは、鍼治療で使用する主なツボをご紹介していきます。

  • 肩こりに効果的な後渓

    鍼治療のツボ①後渓(こうけい)

    「後渓」とは、後頚部から背中にかけての筋緊張を緩めてくれるツボです。
    首や背中の筋肉の緊張を緩和したり、痛みを鎮める効果があるといわれます。

    効果:肩コリ、目の疲れ、寝違え、メンタル面の諸症状

    後渓は、自律神経や精神疾患によく使うツボです。
    後渓に鍼治療を行うことで、ストレスからくる肩こりに対して、効果が期待できるでしょう。
    また、心を安定させる効果もあるので、精神的な病や痛みに対する鎮痛効果もあるツボです。

  • 三陰交と太衝

    鍼治療のツボ②三陰交(さんいんこう)

    三陰交は「婦人科の要穴」と言われており、一般的には婦人系の症状に効果的なツボと言われています。
    三陰交は特に、瘀血(血の滞り)関係の病の時に使うことが多いツボです。

    効果:生理、妊娠、出産、更年期障害、不妊、生理不順、女性特有のカラダやホルモンの変化によって起こる様々な不調

    特に生理痛・生理不順・不妊などによく用いられるツボです。

  • 鍼治療のツボ③太衝(たいしょう)

    太衝は、一般的に「ストレス解消」と言われることが多く、怒りや我慢と関係のある経絡のツボです。
    このツボの注目すべき点は、単にストレスを抑え込むツボではなく、血を補って心を落ち着かせるツボということです。
    これを中医学的に「柔肝(じゅうかん)」と言います。
    貧血傾向でイライラしやすい症状の方にはこのツボがオススメです。
    生理痛、PMS・眼精疲労、などの目の症状や頭痛、めまいなどにも効果が期待できます。

  • 胃腸機能を改善する天枢

    鍼治療のツボ④天枢(てんすう)

    天枢は胃腸の機能を左右するような重要な胃の経絡のツボですが、自律神経と深く関係のあるツボです。
    身体の左右のバランスを整えるようなツボでもあります。
    主に、ストレスからくる胃腸の疾患で使用することが多く、吐き気、嘔吐を伴うような慢性胃炎、消化器系の疾患に広く効果があります。
    効果:便秘、慢性胃炎、下痢、便秘、腸の改善、疲れ

  • 百会

    鍼治療のツボ⑤百会(ひゃくえ)

    このツボの名前を聞いた事がある方も多いのではないでしょうか?
    百会は、身体の不調に対して効果的なツボと言われており、覚えておくと便利なツボです。
    効果:自律神経の乱れ、全身の血行促進、頭痛、眼の疲れ、めまい、不眠、肩こりなどの全身のあらゆる症状をやわらげる

    ストレスがかかると基本的に気が上に上ります。
    上った気が上の方で停滞すると、肩こり、頭痛、イライラ等の症状が現れ、そこに熱が加わるとのぼせ、めまい、顔がほてる、易怒等の症状が出現します。
    このような症状の時に百会を使います。

    百会は自律神経の疾患に対して非常に有効である場合が多いです。

その他の鍼の種類とは?

先ほどの写真に写っていた鍼が今現在、多く使用されている鍼です。
症状によっては、ほかの鍼を使うこともありますので、一部紹介いたします。

古代鍼と打鍼

古代鍼

銀で作られています。
銀は冷やす力を持っていたり、気を散らす作用があります。
刺すことはありません。チクチクとツボや経絡に対して接触させるだけです。
主に小児の治療や、アトピーなど熱の体質の治療に使います。

打鍼

腹部に対して治療を行うときに使います。
腹部は身体の内外含全身と関係があるので様々な疾患に使います。
当院では最終調整で使うことが多いです。

まとめ

今回は、鍼治療や鍼治療に効果的なツボ、鍼の種類について詳しく紹介しました。

針灸治療院いっきゅうでは、鍼治療で、お客様の身体に合わせた施術をおこなっております。
肩こりや腰痛などの身体のお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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