2015年10月の一覧

腹部の張り・背部痛

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50代  Iさん  男性

 

・主訴 腹部の張り・背部痛

 

いつ頃から主訴があったかは覚えていないが、若い頃から出現していた。

特に仕事のストレスや疲れから出現することが多く、週の終わりや、夕方頃から悪化することが多い。

お風呂に入ったり、ストレッチしたり、ホッとした時には症状は緩解する。

 

・中医学的に診たIさんの身体の状態

 

緊張しやすく溜め込みやすい性格。

仕事において部下を育てる立場におり、かなりストレスが溜まる立場にいる。

また昔から下痢や軟便になりやすく、ストレスや食べ過ぎで胃腸が調子悪くなることが多い事から、

脾胃にも多少なりとも問題がある。

 

・治療

 

ストレス➡脾胃が中心で起こった症状であると考え治療を行った。

肝兪、脾兪、公孫、内間、天枢などを選穴し、ツボの状態により片側に2~3穴治療を行った。

 

・治療効果

 

治療直後、腹部の張りや背部の痛みほぼ消失。

 

・まとめ

 

基本的にはストレス➡脾胃がメインだとは思われるが、

その他の症状として、耳鳴り、難聴(補聴器が必要なくらい)があり、

週の終わりや、夕方頃から悪化、腎経のツボの虚の反応から加齢などによる弱りも幾分か関係があると考えられる。

今後も様子を診て治療していき、耳鳴り、難聴の方も緩解できたらなと思います。

五十肩

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50代  女性  Gさん

 

・主訴 左右五十肩

2年半前に左肩が徐々に上がらなくなり、整形外科で五十肩と診断された。

その後、整形外科と接骨院に通院するが、2年半かかってもまだ左肩の挙上時に多少の痛みがある。

また、1週間前から右肩も痛くなってきており、右肩も五十肩になりそうで不安な為、友人に紹介された当院を受診。

 

・中医学的な問診によるGさんの身体の状態

もともと緊張しやすい性格。(肝)

熱傾向。

加齢による弱りが出始める年代。(腎)

この3つが主体となり、血の不足や気血の滞りを起こして、左の五十肩が形成されたと判断しました。

また、右の五十肩になる前に家庭の事情で精神不安(心・肝)になり、その状態がまだ続いている事から、

これもまた気血の滞りを悪化させているので、右の五十肩を引き起こす要因になっていると考えました。

 

・治療

主に緊張や不安(心・肝)、加齢(腎)に対してアプローチしました。

(心兪・肝兪・腎兪・照海・後渓・足三里・足臨泣)この中から3~4つ選穴し、片側のツボに針を行いました。

 

・治療効果

両肩の挙上時違和感は多少あるものの痛みほぼ無くなる。

 

・まとめ

今回の五十肩は左肩は治りかけの状態にあり、右肩は初期だったため効果がしっかりと出ました。

しかし、右肩は今後痛みが増すこともあり得るので、しっかりと治療を続けていかないといけません。

加齢による弱りからやストレス等による身体の空間的な気の偏在を意識して治療をしていきたいと思います!!

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