定期的に施術を受けていただいている患者さんから、左手の人差し指を中心に冷えと痛みがあるとの相談がありました。
症状が強くなると親指から中指まで冷えと痛みが広がり、血管が浮き出るようになって、触れると痛みを感じるとのこと。
以前にも同様の症状が出たことがありますが、頻度は数年に一度程度。今回は1か月ほど前から時々症状がありました。
しびれはなく、指の色が白くなったり青紫色になったりする変化もありません。
今回は過去に症状が強かった時と比較すると比較的軽い状態でしたが、冷感と多少の疼痛があり、本人も気になるとのことで、この症状に対して鍼施術を行いました。
レイノー現象の可能性は?
指先の冷えや痛みから鑑別の一つとして考えられるのが「レイノー現象」です。
レイノー現象では、寒さや精神的な緊張などをきっかけに指先の血管が一時的に収縮し、白色や青紫色などの色調変化がみられることが特徴です。冷感や痛み、しびれを伴うこともあります。
今回の場合、冷感と疼痛はあるものの、発症時にも明らかな色調変化はなく、しびれもありません。また左手に限局し、症状が強い時には血管が浮き出て、その部分に触れると痛むという特徴があります。
そのため、現時点では典型的なレイノー現象の所見とは一致しません。ただし、これだけでレイノー現象を完全に否定できるわけではなく、冷えや痛みが起こる原因についても現段階では特定できていません。
鍼施術
今回は実際に左手の指先に冷感と多少の痛みが出ている状態でした。
原因は特定できていないため、「ここが原因」と決めつけて施術するのではなく、全身の状態を確認しながら、自律神経への影響も考慮して鍼を行いました。
あわせて、冷えや痛みが出ている指へつながる経絡の走行を確認し、その中でも反応のある要点を選んで鍼をしています。
施術後の変化
施術後には、本人が感じていた指先の冷感は消失。
実際に触れて確認しても、施術前に感じられた冷たさはなくなり、指先が温かくなっていることを確認できました。
今回は鍼施術直後に明確な変化がみられましたが、これだけで症状の原因や、鍼によって変化した機序まで判断することはできません。
定期的に来院されている患者さんなので、今後も指先の状態を確認しながら経過をみていきます。
原因が分からない症状でも、ご相談ください
病院で検査を受けても「原因が分からない」と言われた。
「これ以上できることはない」と言われた。
そんな症状でも、一人で悩まず一度ご相談ください。
西洋医学と東洋医学では、身体を見る視点が異なります。
病名や検査結果だけではなく、症状が出るタイミングや身体全体の状態、生活環境なども含めて、その人の身体を診ていくのが当院の考え方です。
「原因は分からないけど、ずっと気になっている」
そんな症状があれば、一人で抱え込まずご相談ください。
違う視点から身体を診ることで、できることが見つかるかもしれません。








